家事動線の変更について

皆さんは動線改善という言葉をご存じでしょうか、工場などでも使われていますが、人が効率よく動く為に設備の位置や通路の広さや長さといった、人が動くレイアウトを改善することにより、動きのロスやコミュニケーションロス、単純なミスを削減することを目的として行います。

家の中の動線改善

家の中でも同様に家事動線、生活動線、来客動線等、様々な動線が存在します。それぞれのシーンで家族がどのような経路で動くのかを考えて、間取りを決めるのに必要なのが動線計画です。この間取りなら自分はどう動くだろう、苦手な家事をどうしたらもっと楽にできるだろうと、自分なりの動線を考え、改善することで家事を楽にすることも可能です。

動線の変更

新築で家を建てる場合、水回りの家事動線を考えた間取りで設計することにより、家事を楽にする事が可能ですが、現在お住いの戸建て住宅の家事動線をリフォームで変更しようとすれば、大掛かりな工事になるため、戸建て住宅の家事動線をリフォームで変更するのはあまり現実的ではありません。
そこでマンションですが、20年以上前に建てられたマンションでは、家事動線に対する考え方が、今のように明確になっていなかったため、中古マンションの場合、家事動線が繋がっていない場合が多く見受けられます。
しかし、こちらのホームページのリノベーション内でも取り上げている、中古マンションを購入した場合にフルリノベーションするのであれば、家の中をある程度理想の家事動線に変更することが可能ですので、今回は中古マンションの購入を考えておられる方に少しでも参考にしてみて下さい。

フルリノベーション

地域にもよりますが、都市圏の場合、新築マンションと中古マンションでは、1,700~2,000万円近くの価格差のあることが、調査データからも分かっています。つまり、中古マンションを購入して、仮に1,000万円ほどのリノベーション費用をかけたとしても、トータルコストが新築マンションよりも安く済みます。新築マンションより安い費用で、自分たちの思い通りの住まいに、新築同様の状態で住めるのは大きなメリットと言えると思います。
新築マンションは、間取りや内装・設備などが基本的には決められていますが、中古マンションのフルリノベーションを行う場合は、何もない状態から間取りや内装などをある程度自由に考えて設計できます。つまり、自分の家族構成やライフスタイルに合わせた、住まい作りをすることが可能になるのです。近年は、住まいや生活スタイルに対する価値観が多様化していることから、フルリノベーションを選択する人たちが増えている傾向にありますので、水回りの動線を考慮した間取りに変更すれば家事が楽になるものと考えられます。

まとめ

工事としては大掛かりになりますが、耐震性が下がらないように既存の壁を取り払い、家事動線を回遊できる間取りにすることや家事動線をまっすぐにすることにより、キッチン、洗濯室、干し場、トイレの間は行き止まりなしで移動できるようになりますので、中古マンションを購入して、フルリノベーションをお考えの方は家事動線の変更も考えてみてはどうでしょうか。