長屋のリノベーションについて

限られた空間を活かせる間取りとは？

長屋は古くから建てられているケースが多く、耐震面をはじめ、老朽化の影響を受けて衛生面でも好ましくない状態になっているのがほとんどです。長屋は狭くて限られた空間のため、長屋をリノベーションしたいけれど実際にできるのか不安に思う方もいるでしょう。実は老朽化が進んでいる長屋でも、リノベーションによって不便さや悩みを解消して再利用することができるのです。そこで今回の記事では、長屋のリノベーションをはじめ、限られた狭い空間を最大限に活かせる間取りについて紹介します。

1. 長屋をリノベーションするメリット

1-1. 生活環境を改善できる

水回りが使いにくい、浴室が狭いなどの不便さや悩みは、リノベーションによって改善できます。長屋では天井が低いケースが多いため、天井をリノベーションすることで開放的な空間になるのです。さらに耐震性や防火性を高めることで、暮らしの安全性を高めることがきます。

1-2. 新築購入よりも費用を抑えられる

地域によっては長屋自体の価格が値下がりをしているため、上手にリノベーションにすることで広い空間を手に入れられ、新築の住宅購入よりも安く費用を抑えられます。限られた空間を最大限活かせる間取りにすることで、一般的な戸建てリノベーション費用とさほど変わりません。そのため、特殊な構造とも言える長屋ですが、その割には費用がそれほどかからないと言えるでしょう。

2. 長屋に最適な間取りにするために

2-1. 生活動線を考慮する

生活動線がスムーズにするためには、段差を減らした間取りにするなどの工夫が必要です。例えば、洗濯一つでも2階にわざわざ洗濯物を干すのではなく、1階部分にウッドデッキを設置することで、洗濯物を干すことができます。このように水回りを1階に集めることで、家事同線が上手く機能するでしょう。
このように、空間の広さだけでなく生活動線を考慮しながら間取りを決めていくことが大切なポイントです。

2-2. 間取りの配置を工夫する

広々とした空間を作るには、間取りの配置を工夫することが大切です。リノベーションでは長屋の間口自体を広く変えることはできません。だからこそ、1階のリビングとダイニングを一つにすることで一体感が生まれます。長屋だからこそ、キッチンやダイニング、洋室など、ごちゃごちゃしたような間取りの場合は、住みやすく改良してもらうことで、段差や間取りの狭さが気にならなくなるでしょう。

3. 長屋のリノベーションでの注意点

3-1. 大幅な間取り変更ができないケースもある

いくつかの住宅を合わせて建てられている長屋だからこそ、隣接する住宅と共有する柱が存在します。天井の梁をはじめ、世帯同士の間の壁にも手を入れられないため、大幅な間取りの変更ができないケースもあるのです。間取りをこだわりたいのなら、事前にどこまでが変更可能な間取りなのかを業者に確認しましょう。

3-2. 防音工事をしておくのを忘れないようにする

長屋は壁一枚を隔て、住宅が連なるように建てられています。そのため、隣接している住宅へ生活音が筒抜けにならないように、壁の防音性を高めることが必要です。近隣住宅とのトラブルを防ぐためにも、「壁を共有している」ことを意識して、防音工事をするのを忘れないように注意しましょう。

3-3. 建物の状態によって費用が変動する

長い年月を経ている長屋のため、どれくらい耐震性や耐久性が不十分の可能性が高いのかは、実際に工事をはじめて見なければ判明しません。そのため、工事が始まってから問題が浮上することがあり、耐震性を高めるなどの追加工事を行う必要があります。よって当初の見積もりよりも新たな費用が発生するケースもあるため、事前に理解しておくと良いでしょう。

4. まとめ