耐震工事の重要性について

 過去に何度も大きな自然災害に見舞われてきた私たちですが、2024年の幕開けは誰も予想していなかった大きな地震災害の発生でスタートしてしまいました。
 能登半島地震の発生からようやく1ヶ月が過ぎ、仮設住宅の建設が始まったニュースや、電気の復旧が進んで来たというニュースを見聞きするようになりましたが、寸断された道路の整備や、水道の復旧はあまり進んでないのが実情で、被災された方々には心から見舞い申し上げます。
 また2024年1月17日(水)は阪神淡路大震災から29年が経過し、災害に備える事の重要性を再認識する日となりました。
 29年前、当社がある大阪府豊中市は、大阪府内でも特に大きな被害があった地域で、当社の代表も地震発生時の恐怖は鮮明に覚えているとの事でした。しかし、その経験があったからこそ家の耐震工事の必要さを知り、木耐協の組合員になる事を決めたそうです。木耐協とは日本木造住宅耐震補強事業者協同組合の略称の事で、全国約1,000社の工務店・リフォーム会社・設計事務所などから構成される団体です。国土交通省の「住宅リフォーム事業者団体登録制度」の登録団体となっています。【地震災害から国民の生命と財産を守るため、「安全で安心できる家づくり・まちづくり」に取り組み、耐震社会の実現を目指す】ことを基本理念とし、地震災害の備えに対する啓発活動や木造住宅の耐震性能向上のための活動を行っています。今回の能登半島の地震でも多く方がお亡くなりになられましたが、多くの死亡の原因は家屋倒壊による圧死であり、家屋の倒壊を減らすことが多くの命をまもる事に繋がります。

1. 地震発生のメカニズム

地震は地下で起きる岩盤の「ずれ」よって起こります。
地球は、中心から、核(内核、外核)、マントル(下部マントル、上部マントル)、地殻という層構造になっていると考えられています。このうち「地殻」と上部マントルの地殻に近いところは硬い板状の岩盤となっており、これを「プレート」と呼びます。地球の表面は十数枚のプレートに覆われています。
プレートは、地球内部で対流しているマントルの上に乗っています。そのため、プレートはごくわずかですが、少しずつ動いています。そして、プレートどうしがぶつかったり、すれ違ったり、片方のプレートがもう一方のプレートの下に沈み込んだりしています。この、プレートどうしがぶつかっている付近では強い力が働き、岩盤がずれる事によって地震が発生します。

2.なぜ木造住宅は倒壊したのか?

阪神・淡路大震災、能登半島地震では多くの木造住宅が倒壊しましたが、その原因は建物の老朽化と昔ながらの建築による1階部分の耐力不足でした。

❶ 老朽化によって全壊した
古い木造住宅は全体的に老朽化が進んでいて、1階2階共に崩れて全壊しました。

❷ 1階だけが崩れた
1階だけが崩れて、2階が1階を押しつぶすように倒壊しました。
なぜこのような壊れ方をしたのか。そこには大きく4つの原因がありました。

1.壁の量が少なかった
住宅は「建築基準法」に基づいて建てられていますが、1981年(昭和56年5月)よりも前に建てられた木造住宅は、現在の建築基準よりも壁の量が少なかったため、地震の力に耐えられなかった。

2.壁のバランスが悪かった
家の重さの中心(重心)と、家の強さの中心(剛心)のバランスが悪く、地震の力を受けた住宅の揺れが大きくなり、ねじれを起こして倒壊してしまった。

3.強い壁の柱が土台から抜けてしまった。
2000年5月(平成12年)よりも前の建築基準では、土台と柱が繋がる部分の決まり(基準)はありませんでした。そのため、直下型地震の特徴である強い縦揺れ(P波)と次に襲ってくる強い横揺れ(S波)により「ホゾ抜け」と言われる、柱が基礎(土台)から抜けてしまう現象が起きしまいました。
2000年に建築基準法が改正され、「ホゾ抜け」を防ぐため、接合部をホールダウン金物で固定することが義務づけされましたが、1999年以前に建てられたお家は耐震補強が進んでないのが現状です。

4.腐れやシロアリ被害が多かった
柱や土台など、家の構造上重要な部分が腐ったり、シロアリに喰われたりしていることが原因で、建物全体が弱くなってしまった。

まとめ

 近いうちに南海トラフ地震が発生する確率が高くなっていると言われており、自然災害によってライフラインが止まっても自宅で過ごすための水・電気を備えるリフォームや災害備蓄品の確保、や、日頃からハザードマップのチェック等が必要になっています。
 当社には、耐震の基礎知識から実際の診断方法まで広い範囲を学んだ耐震技術認定者が2名在籍していますし、2000年よりも前に建てられた、耐震に弱いと言われているお家の耐震工事を行うノウハウと商品知識があります。
 今後発生するかもしれない大きな地震に備える為の耐震工事をお考えの方は、ぜひとも「住まいのホームドクター」株式会社グローoneのホームページからお問い合わせください。