リフォームの仕事を始めた時を振り返って

【リフォームの仕事を始めた時を振り返って】

 本日は少し趣を変えて、弊社社長・押野が初めて受け持った大規模リフォーム案件について書いてみようと思います。
今年で50歳の節目を迎える押野が営業マンとしてリフォーム業界に飛び込んだのが今から23年前。それまでは長く福祉事業に携わっており、建築については右も左もわからず先輩方に必死に食らいつく毎日とのことでした。
そんな押野にある日、3LDKマンションの全面改修という大規模な案件が舞い込んできました。

【リフォーム依頼内容】
1.規模 3LDKマンションの全面改修(予算額:3,600,000円程度)
① キッチン・システムバス・洗面台・トイレ・洗濯機パン・給湯機等水回り全般の総入れ替え
② 全室クロス貼替、水回りの床(クッションフロア)の貼替
③ 大工工事(押入れを一部壊して、必要な時に引き出せる可動式の棚を制作・設置)

2.お客様の要望(40代女性)
お客様は実家でお父様を介護されていましたが、お父様がお亡くなりになられたのを機に実家を売却してご自分の職場に近いマンションを購入し、その部屋を綺麗にリフォームして住みたい。
高価な仕様は求めないが、ただひとつ、亡くなったお父様のお仏壇についての希望。普段は収納しておいて、法要など家族が集まった時には引き出せる可動式の仏壇置き場を作ってほしい。

3.工期
1か月半程度

【押野、初めてのことばかりで四苦八苦】
 今の押野からは想像もつきませんが、当時はまだまだ駆け出しだったので、先輩に現場管理について教えてもらいながら、まずは段取りを確認して工程表を作成。
それから工期に合わせて工事届の提出、お客様や管理、メーカー担当者との打ち合わせと現地確認、マンション管理人さんとのやりとりなど下準備に必死。わからないことは都度先輩に聞いたり打ち合わせに同行していただいたり確認しながら進めます。
つづいて部材、材料、商品等の発注、職人さんへの指示書作成、工事が始まってからは毎日現場に出向き、工事が滞りなく進んでいるか、発注漏れやミスはないか、クレームなどは入っていないか、不安な気持ちと闘いつつ自分にやれることは何かを常に考え悩む日々とのことでした。

【やり遂げた達成感とお客様の満足そして自信】

 入社間もない時期の、これまで見たこともやったこともないマンションの全面改修案件でしたが、結果的にミスも遅れもなくとてもスムーズに運び、お客様への引き渡しの際には大変喜んでいただきました。特に思い入れのあった可動式の仏壇置き場も「これで法要の時に家族みんなで集まれます」と満足していただけて、押野にとっても達成感のある現場となりました。
 先輩たちに協力してもらいながらでしたが、この案件を最初から最後まで全行程をやり遂げたことで職場からの評価も一気に上がり、チーフアドバイザーの役職をいただき自信になったとのことでした。
 なにより、この現場の経験を通して、全ての工程に責任を持ち工事全体を俯瞰して見ることと同時に細かな点にも目を配ること、経験豊富で建築を学び資格をもっている先輩をはじめ多くの方からの力添えによって成り立っていること、また専門知識を身につけることの重要性、そして職人さんや管理、メーカー担当者さんを含め多くの人との丁寧なやりとりの大切さ、なによりお客様一人ひとりが希望される未来を一緒に描くことの素晴らしさを体感し、この仕事に出会えてよかったとあらためて感謝する気持ちでいっぱいになったそうです。

【多様化する社会、一人ひとりのニーズに応えていきたい】

 押野にはいくつも夢があります。そのうちのひとつに以前携わっていた障がい者福祉の事業があり、その情熱はあの頃からなにひとつ変わらず燃え続ける押野の原動力です。
携わっていた障がい者福祉事業での知識と経験、現場で聞いてきた高齢者や障がいを持つ方の声などは現在の仕事に多く活かされており、高齢化や未婚率の上昇に伴い個々のお客様のニーズもさらに多様化してくることが予想される昨今、そのニーズにひとつひとつ丁寧に真摯に向き合い実現していくその実績が、今度は押野が目指す福祉事業に大きな力となって還元されていくことも弊社の希望です。

「家族で亡き父を偲びたい」という娘様のお気持ちに寄り添うことから始まった押野の挑戦は私たち株式会社グローoneの信念となり、これからも皆様お一人おひとりのご希望を丁寧にくみ取り、信頼して仕事をお任せいただけるよう、あらためて初心を思い出しこれからも精進してまいります。